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最終更新日: 2013年6月10日

瓜生研究室 〔研究室紹介〕

カーボンナノ材料と半導体・金属微細構造の電子物性理論

准教授 瓜生 誠司
准教授 瓜生 誠司

 カーボンナノチューブ系や半導体・金属微細構造が持つ優れた性質は、基礎応用両面から注目されています。これらの系は極めて微小な長さで特徴付けられるため、量子力学的効果が重要になります。また、電子はしばしば2次元や1次元に閉じ込められているので、低次元系特有の性質が現れます。私たちはこれらの系の電子物性を解明する理論研究を行っています。

 カーボンナノチューブはグラフェンと呼ばれる炭素の2次元シートを卷いた直径数ナノメートルの円筒です。この物質では1次元性に由来して、励起子と呼ばれる電子‐正孔束縛状態の効果が重要になります。私たちは二光子吸収、垂直偏光吸収、金属チューブの光吸収などに現れる様々なナノチューブ特有の励起子効果を解明してきました。また、多層カーボンナノチューブにおける層間電気伝導を明らかにしました。

 ナノメートルサイズの金属構造に光を照射すると、プラズモン共鳴により微小な空間に留まった強い光が生じます。この光は通常の光では励起できない分子の電子状態を励起できると考えられ、化学への応用などが期待されています。私たちは金属ナノ構造における局在光と分子の相互作用の解明に取組んでいます。

カーボンナノチューブ

カーボンナノチューブ
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